あなたのサプライヤは来年どれほど安定しているでしょうか?サプライヤの財務情報を集約し、可視化する専用データベースがなければ、その実態を把握することは困難です。もし理想的なデータベースがあったら、どのようなものになるでしょうか。サプライヤの財務、関係性など多角的な要素を包括的にレビューできるデータベース‐そんな夢のような仕組みが、現実になるかもしれません…
サプライヤの財務健全性
財務的に健全なサプライヤから部品を調達することは、より安定したサプライチェーン構築への第一歩です。
サプライヤの財務健全性を確認すべき理由は、次の例でよく分かります。
例えば、売上高が10億ドルを超える企業から部品調達を検討しているとします。この企業は財務的に安定しているように見えるかもしれません。しかし、その売上の80%をたった1社の顧客が占めていたらどうでしょう。その顧客が取引を終了すれば、サプライヤは財務危機に直面し、貴社向け部品の供給にも影響が及びます。
さらに業界全体で部品不足が発生した場合、サプライヤは希少な部品の在庫をどこに優先して供給するでしょうか。売上の80%を占める最大顧客、それとも貴社でしょうか?
サプライヤの財務に特化したデータベースがなければ、安定・信頼性の高いエレクトロニクスサプライチェーンの運用に不可欠な財務情報の詳細を見つけ出すのは非常に困難です。
サプライヤの拠点把握
サプライヤやその製造・流通拠点の所在地を把握するのは、まるで「ウォーリーを探せ」状態になりがちです。ですが例えば、サプライヤの以下のような拠点情報を追跡できる専用データベースがあったらどうでしょうか。
- ファブリケーション(前工程)
- アセンブリ(組立)
- テスト
- システムアセンブリ
- 倉庫
- デリバリーセンター(流通拠点)
こういった情報がすべて地図上で分かりやすく可視化できれば、自社で各拠点の把握や、関税・自然災害・地政学的リスクなどサプライヤの潜在的リスク評価も簡単に行えます。
しかし、こうしたことが本当に実現可能なのでしょうか。
サプライヤ監査・アンケート不要
多くの企業がサプライヤの初回選定時に安定性判断のためアンケートを実施していますが、法的義務のない一度きりのアンケートでは、これから求められる基準に対応できません。
サプライヤ関連のデータは常に変化しています。常時データとインサイトが更新される、電子部品サプライヤに特化した専用データベースを利用することが、最新の情報を得る唯一の方法です。
詳細な財務記録に加え、サプライヤの特許出願履歴、訴訟歴、経営陣の変更などのデータも網羅しているデータベースが理想的です。
自社でサプライヤにリスク開示を求めるのではなく、専用データベースを使い、各サプライヤのリスクスコアを客観的なデータソースから把握すべきです。
また、このようなデータベースには、財務・成長性・サプライチェーン・透明性・製品データなどを指標化した「Supplier Scorecard」の仕組みもあるかもしれません。
各指標を加算したスコアは0から100で評価され、スコアが高いほどサプライヤの安定性が高いことを示します。サプライヤのスコア基準例は以下の通りです。
- 71~100:安定サプライヤ
- 41~70:中リスクサプライヤ
- 40以下:高リスクサプライヤ
さらに、重要な動向(新規合併や特許出願など)があれば、自動アラートで通知する仕組みも想定されます。もし自社がこうしたデータベースを利用していれば、業界内でもいち早く重要な情報を入手できるかもしれません。
しかし、それは夢物語なのでしょうか。
…それとも?