フルマテリアルデクラレーション・コンプライアンス管理の必須要素

グローバルおよびローカルのサプライチェーンにおけるフルマテリアルデクラレーションの重要性について詳しく見る。

フルマテリアルデクラレーション・コンプライアンス管理の必須要素

電子部品業界でのコンプライアンス管理は、口で言うほど簡単ではありません。RoHSやREACH、紛争鉱物(コンフリクトミネラル)対応など、常に最新のコンプライアンス基準に準拠する必要があります。そこで活躍するのがFull Material Declaration(FMD)です。FMDは、コンプライアンス対応の範囲と規模を絞り込み、プロセスを簡素化し、各製品のコンプライアンス基準をチームへ的確に通知するための手法です。

FMDとは

Full Material Declaration(FMD)は、電気・機械部品のすべての情報を含むXMLファイルです。このファイルは、Z2Dataのような電子部品データベースを通じてダウンロードし、製品ライフサイクル管理(PLM)アプリケーションにインポートできます。

このXMLファイルを活用することで、プロダクトマネージャーはコンプライアンス状況や詳細をクロスチェックでき、よりインテリジェントなサプライチェーン選定が可能になります。FMDの利用により、各サプライヤの全材料申告書を探し回る非効率が解消され、各部品に使われている材料が安全かつ規制に準拠しているか簡単に確認できます。

具体的には、FMDは製品に含まれるすべての材料・含有物質の一覧です。販売するアイテムの各均質材料について、意図的に添加されたすべての成分をサブスタンスレベルで詳細に申告します。

FMDのプロアクティブな特性

FMDによる完全な材料申告を行えば、サプライチェーン全体が規制管理へのプロアクティブなアプローチを採用できます。規制要件は常に変化し、都市・国家・世界規模で新たな法規制が絶えず制定されています。FMDを用いて、あらゆる関連法規や指令についてコンプライアンス状況やデータギャップを迅速に把握できるため、サプライチェーン参加者全体でコスト・時間両面の削減につながります。

Full Material Declarations Infographic

規制変更への対応管理

FMDを通じて顧客要求へ対応すれば、欧州連合(EU)REACHのSVHC(高懸念物質)リストへの物質追加など、規制が変わるたびに繰り返し発生する要件にも、より少ないリソースで対応できます。

規制変更ごとに毎回アップデートを提供する必要はなくなり、FMDさえ提出しておけば、各種規制が更新された際に顧客側で内容を直接レビューできます。サプライチェーンからFMDを集約することで、ベンダーごとに情報更新や認証を得る手間とコストを大幅に削減できます。

FMDの活用により、製品ごとに任意の規制や要件へのコンプライアンス状況をいつでも把握でき、新たな法規制への対応や既存規制の範囲拡大にも柔軟に備えることが可能です。これにより、要件が変更されるたびにサプライヤへ個別確認する手間もなくなります。