概要
フルマテリアルディクラレーション(FMD)は、電子部品内部のあらゆる含有物質と均質材料を通常IPC-1752A XMLまたはChemsherpa形式で一覧化したものです。Part Risk Managerは、各部品のリスクスコア、ライフサイクルステータス、コンプライアンスフラグとともに、FMDをサプライヤ元への直接リンク付きで集約します。エンジニアは、ひと目で物質レベルのデータをクロスチェックし、そのままコンプライアンス判断に活用できます。
RoHS準拠フラグだけでは、どの材質がどの濃度で測定されたか分かりません。Part Risk Managerは、各コンポーネントページにFMDをリスクスコアカード、ライフサイクル予測、REACH・RoHSフラグと並べて表示し、ワンクリックでソースにアクセス可能にしています。これが重要なのは、ディクラレーションが期限切れとなったり、規制物質が追加されるためです。現在REACH SVHCリストは240種超となり、18か月前にクリーン判定だった部品も物理的変化なくコンプライアンスを外れるリスクがあります。FMDをライブリスクデータに紐づけることで、最新ドキュメントと現状評価を同時に提示できます。
FMDはシステム間連携を想定した機械可読フォーマットで提供されます。IPC-1752AクラスC・DやChemsherpa-CIファイルは、合否だけでなく部品ごとの含有物質全体の内訳を持つXML構造であり、Part Risk Managerはこれらをダウンロード提供することでPLMへのインポートや部品含有記録の証憑化を実現します。これは社内監査や顧客対応に必要な履歴となり、コンプライアンス証明書やSCIPドシエ作成時には必ずサプライヤディクラレーションに遡って情報が確認できることが要求されます。部品情報からFMDを直接取得することで、数千点規模でも証憑性を保った運用が可能です。
どのプラットフォームも初日から全部品のディクラレーションをカバーしているわけではありません。そこで本機能が力を発揮します。Part Risk Managerは、FMDが未取得または期限切れのラインアイテムを自動的にフラグし、どの部品にサプライヤ対応が必要かを明確化。ディクラレーションがある部品は自動回収され、より厳密な物質スクリーニングやBOMギャップクロージングを進めたければ、Part Risk ManagerからCompliance Managerに連携してFMD・CoC大量DBやサプライヤアプローチ機能を活用できます。部品ごとの可視化はPart Risk Manager、全体プログラムの評価・進行はCompliance Managerが担います。
機能
フルマテリアルディクラレーションはZ2DataのPart Risk Managerに搭載された機能の一つであり、業界最大級の電子部品インテリジェンスプラットフォーム。廃番、コンプライアンス、調達、サプライヤリスクにわたる10億点以上の部品を一括検索・リスクスコア化し、ワンビューで可視化。
よくあるご質問
FMDは電子部品中の全含有物質を通常IPC-1752AやChemsherpaのXML形式でリスト化したものです。コンプライアンス証明書(CoC)は、部品が規制基準に適合していると示すものです。FMDが根拠データ、CoCがその結論です。Part Risk ManagerはFMDを可視化し、コンプライアンス主張の裏付けデータをすぐに検証できます。
ディクラレーションは部品サプライヤから取得し、Z2Dataの部品データベースに統合されています。メーカーが自社FMDを公開している場合、Part Risk Managerから直接そのソースにリンクし真正性を確認可能です。ディクラレーションが無い部品はフラグされ、サプライヤ要求やCompliance Managerへのエスカレーションが案内されます。
はい。FMDはIPC-1752A XMLなどの標準フォーマットで機械可読ファイルとしてダウンロードでき、PLMツールにインポート可能です。これにより部品ごとに証憑性ある物質記録を維持し、SCIP通知やCoC発行など後工程のレポート作成にも役立ちます。