サプライチェーン・コンプライアンスソフトウェア・トップ7選

ESGから強制労働まで、企業は多くの新しいサプライチェーン・コンプライアンス要件に直面しています。これらの責任を管理するための最適なソフトウェアとは?

サプライチェーン・コンプライアンスソフトウェア・トップ7選

記事のポイント:

  • サプライチェーン・コンプライアンスソフトウェアは、チームに必要なデータ、可視化、デューデリジェンス(適正評価)の機能を提供し、規制への対応を的確に果たすことを目的として開発されました。これらのツールは、組織が適用される規制を理解し、コンプライアンス達成に必要なあらゆるステップを実行することを支援します。
  • 2016年に設立され、カリフォルニア州サンタクララに本社を構えるZ2Dataは、自動車、医療テクノロジー、航空宇宙・防衛、電子機器製造業界などの組織と連携し、180以上のグローバル規制に対するコンプライアンス達成を支援するサプライチェーン・コンプライアンスツールです。
  • ESG規制の強化、環境責任の拡大、ステークホルダーからのさらなる透明性要求など、サプライチェーン・コンプライアンスは今までにない多面的なものとなっています。サプライチェーン・コンプライアンスソフトウェアが持つリーチ、可視化、インサイトを積極的に活用する企業にとって、進化するコンプライアンス要件は重要な競争優位性を獲得する機会にもなり得ます。

過去10年で、グローバルサプライチェーンを規制する法律や指令の数は劇的に増加しました。各国やヨーロッパ連合(EU)などの政治ブロックは、人権侵害の根絶、環境保護、サプライチェーン内の不正行為に対する企業の説明責任強化など、多様な目的で新たな規制を次々と施行しています。

近年登場した主なサプライチェーン関連規制としては、Corporate Sustainability Reporting Directive(企業サステナビリティ報告指令・CSRD)、Corporate Sustainability Due Diligence Directive(企業サステナビリティ・デューデリジェンス指令・CSDDD)、EU Deforestation Regulation(EU森林破壊規制)、Uyghur Forced Labor Prevention Act(ウイグル強制労働防止法・UFLPA)などが挙げられます。これらの指令は国際的なサプライチェーンで事業を展開する企業に具体的な責任を課し、下層サプライヤの可視化拡大、広範なデューデリジェンスの実施、他のサプライチェーン・ステークホルダーの取組内容が分かる資料の入手などを要求しています。

これらすべてが、サプライチェーン・コンプライアンス維持を担うチームに対して大きな責任をもたらしています。このような状況が、多様化・拡大する規制義務への対応を支援するソフトウェアツールという新たな分野が台頭した大きな要因の一つです。

サプライチェーン・コンプライアンスソフトウェアとは

近年施行された新たな規制は、対象となる企業に対して膨大な要件を課しています。その要件を満たすために必要な時間・労力・専門知識・外部への働きかけは、小規模なコンプライアンスチームや一人の担当者では対応しきれない場合がほとんどです。サプライチェーン・コンプライアンスソフトウェアは、そのギャップを埋めるために生まれ、チームに必要なデータ、可視化、デューデリジェンス機能を提供し、規制対応を可能とします。

これらのツールを利用すれば、自社が該当するサプライチェーン関連法規の把握から、コンプライアンス達成に不可欠なステップの実行までビジネスを支援できます。最も優れたサプライチェーン・コンプライアンスソフトウェアには、以下のような主要機能があります:

  • 標準搭載のコンプライアンス分析
  • データ統合・標準化
  • サプライチェーン・デューデリジェンス
  • サーベイ設計
  • サプライヤへのキャンペーン
  • データ検証
  • コンプライアンスリスク分析
  • リスク許容度評価
  • レポート、宣言書、コンプライアンス証明書(CoC)

こうした機能の一部しか備えていないソフトウェアツールでは、顧客が規制の見落としによるリスクにさらされたり、コンプライアンスプロセス自体が長期化・高コスト化する可能性があります。例えば、標準搭載のコンプライアンス分析がなければ、すべての規制データ取得のために毎回サプライヤを対象にキャンペーンを行う必要があり、本来なら迅速に完了するはずのプロセスが長引きます。また、デューデリジェンス後に十分なリスク分析を実施しなければ、企業は自社の規制対応上の盲点の重大性や追加対応の要否を十分に判断できません。

最も効果的なコンプライアンスソフトウェアツールは、単に全機能を備えているだけでなく、それらを連携しながら活用できることで、よりシームレスで効率的なワークフローを実現します。こうしたプラットフォームを使うことで、チームは自社の規制責任の特定、必要情報の取得、潜在的なリスクレベルの慎重な評価まで、一連の業務を高い精度と効率で遂行できます。

こうした機能の一部しか備えていないソフトウェアツールでは、顧客が規制の見落としによるリスクにさらされたり、コンプライアンスプロセス自体が長期化・高コスト化する可能性があります。

1. Z2Data

2016年に設立され、カリフォルニア州サンタクララに本社を構えるZ2Dataは、自動車、医療テクノロジー、航空宇宙・防衛、電子機器製造業界などの組織と連携し、180以上のグローバル規制(REACH、RoHS、EUDR、POPs、TSCA、カリフォルニア州プロポジション65など多数)に対するコンプライアンス達成を支援するサプライチェーン・コンプライアンスツールです。

Z2Dataはコンプライアンス達成支援において包括的かつ分かりやすいプロセスを用います。まず、適切な規制範囲を特定し、該当する規制ごとに製品や部品を分類するタクソノミー(分類体系)を構築。そして、それぞれの商品・部品に必要なデータ要件を明確化します。

次に、Z2Dataのコンプライアンスチームがデューデリジェンスを実施し、必要なデータ・証憑を取得するためにサプライヤへのキャンペーンを行います。デューデリジェンスの後は、Z2Dataが顧客と共に業界のベストプラクティス(リスク許容度評価など)を活用しながら、リスク暴露度を評価して次のステップを決定します。最終的には、宣言書・コンプライアンス証明書(CoC)・レポートの作成、SCIPなどシステムへの提出も含め、すべての規制要件の履行までビジネスと連携します。

Z2Dataはさらに、「カスタム規制」(顧客・経営層・新興業界基準等による独自の要求事項)にも対応した完全なコンプライアンス分析も実施可能です。

Z2Dataは、宣言書・コンプライアンス証明書(CoC)・レポートの作成や、SCIP等への提出まで、企業の全規制要件の履行を伴走支援します。

主な機能

  • 網羅的な標準搭載コンプライアンスカバレッジ
  • サプライヤー・デューデリジェンスおよびキャンペーン
  • データ統合・標準化
  • 規制タクソノミー
  • サーベイ設計・提出
  • データ検証
  • コンプライアンスリスク分析
  • カスタム規制の適合性評価
  • 宣言書・レポート・コンプライアンス証明書(CoC)
  • CoC・完全な材料宣言(FMD)・その他関連データを含むコンプライアンス証憑パッケージ

主な顧客

  • Qualcomm
  • Palo Alto Networks
  • Teradyne
  • テクノロジー、自動車、電子機器、メドテック、航空宇宙・防衛業界他多数企業

2. Sphera

イリノイ州シカゴに本社を置き、2016年に設立されたSpheraは、環境規制、ESG責任、健康・安全コンプライアンスの管理を支援するコンプライアンス・サステナビリティソフトウェアです。同社は規制コンプライアンスおよびコンプライアンスアシュアランス両方のサービスを提供し、環境・サステナビリティ・健康と安全などの義務を一つの集中型ソリューションで管理できます。

対象業界

  1. 自動車
  2. 食品・飲料
  3. 製薬・ライフサイエンス

3. Assent

Assentは、REACH、RoHS、Proposition 65、TSCAなど多様な規制に対応したサプライチェーン・デューデリジェンスを提供するコンプライアンスソフトウェアツールです。2010年にカナダ・オンタリオ州オタワで設立され、サプライヤーとの連携、プログラム管理、アドバイザリーサービスを組み合わせて、製品コンプライアンス、サステナビリティ、トレードの対応を実現します。

対象業界

  1. コンシューマーエレクトロニクス
  2. 航空宇宙・防衛
  3. 製造業

4. Sedex

サプライチェーンのサステナビリティ強化に特化したデータ企業であるSedexは、リスクスクリーニング、サプライヤー連携、サステナビリティ調整を提供し、顧客チームの延長線としてコンプライアンス維持や規制リスク低減を支援します。2004年にイギリス・ロンドンで設立されました。

対象業界

  1. ビューティ・ウェルネス
  2. 化学品製造
  3. 食品・飲料

5. Aravo

2000年設立、カリフォルニア州サンフランシスコ本社のAravoは、サードパーティリスク管理をはじめ、GDPR、ESGやサステナビリティ、金融規制にも対応するコンプライアンスサービスを提供しています。AIを活用した集中管理システムを通じて、サプライヤやその他ステークホルダーに関する可視化を多領域で実現します。

対象業界

  1. 金融サービス
  2. 製薬・ライフサイエンス
  3. テクノロジー

6. Avetta

ユタ州リーハイ本社、2003年設立のAvettaは、サプライヤー評価、書類管理、安全監査などの機能を提供するサプライヤー管理プラットフォームです。さらに、Scope 3温室効果ガス排出量算定やサプライヤー・ダイバーシティ(多様性)の推進にも対応するESG・サステナビリティ・コンプライアンスサービスも提供しています。

対象業界

  1. 通信
  2. 化学品製造
  3. 建設

7. Prevalent

2004年創業、アリゾナ州フェニックス本社のPrevalentは、サプライチェーンに不可欠なベンダー・サプライヤー・その他第三者のコンプライアンス管理を支援するリスク管理企業です。同社のコンプライアンスリスク管理はオートメーションとAIの併用により行われ、サプライヤー査定に基づいたESGリスクのマッピングも可能です。2024年、PrevalentはMitratechに買収されました。

対象業界

  1. リーガルサービス
  2. 金融サービス
  3. 製薬・ライフサイエンス

サプライチェーン・コンプライアンスの新たな課題と新たな機会

ESG規制の強化、環境責任の拡大、ステークホルダーからのさらなる透明性要求など、サプライチェーン・コンプライアンスは今までにない多面的なものとなっています。複数国で事業を展開し、多数のサプライヤーを管理する大企業にとって、これらの規制対応はもはや手作業のみでは対応が困難です。そのため、可視化やデータ解析、積極的なデューデリジェンスといった要件は、人の専門性とソフトウェア機能の組み合わせによってはじめて実現可能となります。

サプライチェーン・コンプライアンスソフトウェアの持つリーチ、可視化、インサイトを積極的に活用する企業にとって、進化するコンプライアンス要件は重要な競争優位性を獲得するチャンスとなり得ます。こうしたツールを活用し、自社が該当する指令に常に対応しつつ、ESGパフォーマンスも強固に維持できる組織こそ、サプライチェーンリスクの的確な管理や企業ブランド保護を重視する他社から優れたビジネスパートナーとして選ばれる存在となります。

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